“身寄りのない高齢者”を地域でどう支えるか|厚労省ガイドブックを解説
2026年5月11日、厚生労働省から「介護保険最新情報Vol.1503」が発出されました。
今回のVol.1503では、
「身寄りのない在宅高齢者への支援に関する調査事業」のガイドブックが紹介されています。
近年、単身高齢者の増加や家族関係の変化により、
“頼れる身寄りがいない高齢者”への対応は、介護・医療・地域福祉の現場で大きな課題になっています。
今回のガイドブックは、そうした課題に対して、自治体や地域がどのように対応していくべきかを整理した内容になっています。
「身寄りがない」とはどういうことか
ガイドブックでは、「身寄り」とは単に親族の有無ではなく、
家族
親族
近隣住民
同級生
同僚
など、“頼れるつながり”全体を含む概念として整理されています。
つまり、
「親族がいる=問題ない」
ではなく、
👉 実際に支援できる人がいるかどうか
が重要だという考え方です。
現場では何が起きているのか
ガイドブックでは、現場で発生している課題として、
入院・入所時の身元保証
緊急連絡先不足
死後事務
金銭管理
日常生活支援
などが挙げられています。
特に印象的なのは、
👉 地域包括支援センターやケアマネジャーが、本来業務を超えて対応しているケース
が多いと指摘されている点です。
いわゆる“制度のはざま”問題であり、
現場の善意や属人的対応だけでは限界があることが見えてきています。
ガイドブックで特に重要なページ
この資料は49ページありますが、まず読むべきポイントとしては以下がおすすめです。
■P1〜4
「なぜこの問題が重要なのか」
身寄り問題がなぜ増えているのか、
地域として何を目指すべきかが整理されています。
■P5〜11
「現状把握と課題整理」
どんな困りごとがあるのか
どこが制度の空白なのか
どんな調査・分析を行うべきか
がまとめられています。
■P28以降
「実際の取り組み」
官民連携
地域資源活用
ガイドライン作成
成年後見制度活用
など、実践的な方向性が整理されています。
解説|“地域で抱える問題”へ変わってきている
今回の資料で重要なのは、
👉 「個人の問題」ではなく「地域課題」として扱われ始めている
ことです。
ガイドブックでも、
地域ケア会議
医療介護連携
重層的支援体制
官民連携
など、“地域全体で支える前提”が強調されています。
今後は、
「どの事業所が頑張るか」
ではなく、
👉 「地域でどう支える仕組みを作るか」
が重要になっていくと思われます。
CARELAYカタログとしての視点
こうした課題に対応していくためには、
見守りサービス
身元保証支援
配食
移動支援
地域ネットワーク
権利擁護支援
など、多様な地域資源や民間サービスとの連携が必要になります。
CARELAYカタログでは、介護・医療・福祉分野のサービスや地域資源を探しやすくし、
事業所や地域が必要な支援につながりやすい環境づくりを目指しています。
制度だけでは支えきれない時代だからこそ、
「つながる仕組み」の重要性は今後さらに高まっていきそうです。
出典・資料
厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1503」
https://www.mhlw.go.jp/content/001699553.pdf
日本総合研究所
「地域における頼れる身寄りがいない高齢者等への支援に関する自治体向けガイドブック」
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/column/opinion/pdf/2604_mhlwkrouken_report_022_02.pdf



